鳥さん天国 -Chronicles of bird paradise-

野鳥大好き人間が暮らしたインドとインドネシアで出会った鳥たちを紹介しています。

Common Babbler スジカブリヤブチメドリ (インドの鳥その93)

今回はインドでいろいろな種類が見られるチメドリの仲間です。いわゆるBabblerは全体が灰色っぽく体の色が一様なものがほとんどです。こちらもその一つ。 スジカブリヤブチメドリ Common Babbler (Turdoides caudata) 英名に比べて何とも奇妙な感じの和名で…

Blyth's Reed Warbler シベリアヨシキリ (インドの鳥その92)

今回はインドに冬鳥として訪れるヨシキリの仲間です。 シベリアヨシキリ Blyth's Reed Warbler (Acrocephalus dumetorum) です。 日本で見られるオオヨシキリと同じヨシキリ属の小鳥です。全長は13cmです。 ヨーロッパで繁殖し、インドに主に冬鳥として渡来…

Wire-tailed Swallow ハリオツバメ (インドの鳥その91)

インドにはツバメの仲間もいろいろと見られます。中でもかっこいいのが今回のツバメです。 ハリオツバメ Wire-tailed Swallow (Hirundo smithii) です。 その名のとおり、尾羽外側に針金のような長い羽が一対伸びています。 頭は栗色、上面は光沢のある青色…

Blue-cheeked Bee-eater ルリホオハチクイ (インドの鳥その90)

2021年2回目のインドの鳥はハチクイの仲間からです。 ルリホオハチクイ Blue-cheeked Bee-eater (Merops persicus) です。 インドの鳥カテゴリーでは、2014年9月20日その12のミドリハチクイ Green Bee-eater、2020年5月27日その59のハリオハチクイ Blue-tail…

Black-necked Stork セイタカコウ (インドの鳥その89)

たいへんな年となった2020年から新たな年2021年が明けました。今年こそ世界が平穏であってほしいと切に思います。 インドの鳥新年の幕開けは昨年末に続いてコウノトリの仲間としたいと思います。 セイタカコウ Black-necked Stork (Ephippiorhynchus asiatic…

Asian Openbill スキハシコウ (インドの鳥その88)

鳥のくちばしの形はそれぞれ採餌習性などに応じて変わったものがあります。 スキハシコウ Asian Openbill (Anastomus oscitans) も変わった嘴の持ち主です。 8月に行ったインド南部のカルナータカ州で、営巣しているスキハシコウに会いました。 首から胸、嘴…

Grey Francolin シマシャコ (インドの鳥その87)

平らな広い平原が広がるインド。こうした乾燥した土地には多くの鳥が生息しています。今回の鳥は、その中でも比較的よくみられる鳥の一つです。 シマシャコ Grey Francolin (Francolinus pondicerianus) シマシャコは、中東の東部とインド周辺に分布していま…

Red-wattled Lapwing インドトサカゲリ (インドの鳥その86)

今回の鳥はインドトサカゲリ Red-wattled Lapwing (Vanellus indicus) です。 インドトサカゲリは、中東からインド、東南アジアにかけてのアジアの熱帯地域に広く分布しています。インドネシアではほとんどみられないようです。 インドでは、留鳥として広く…

Scarlet Minivet ヒイロサンショウクイ(インドの鳥その85)

Minivet(サンショウクイ)の仲間はインドでは9種類見られます。 今回のヒイロサンショウクイ Scarlet Minivet (Pericrocotus speciosus) は、全長22-23㎝で最も大きい種類です。 ヒイロサンショウクイは、インド、中国南部、フィリピンを含む東南アジアに…

Grey-bellied Cuckoo ハイバラカッコウ (インドの鳥その84)

インドはカッコウの仲間も多く英名でCuckooとついている種だけで15種類もいます。 今回のは、ハイバラカッコウ Grey-bellied Cuckoo (Cacomantis Passerinus) です。 ハイバラカッコウは、アジア南部に分布しており、インドでは南部で留鳥、北部では冬鳥とさ…

Black-winged Kite カタグロトビ (インドの鳥その83)

カタグロトビ Black-winged Kite (Elanus caeruleus) は、旧世界の熱帯地域に広く分布している小型のタカです。インドでは、留鳥として北西部や北東部の一部を除いて広く見られます。日本では、琉球諸島で見られ、石垣島では鳥見の目玉の一つになっているよ…

Indian Spot-billed Duck アカボシカルガモ (インドの鳥その82)

カルガモは、日本でお引越しが有名になり、町中の池でも見られ親しまれています。 日本のカルガモとインドのカルガモは、以前は同じ種として扱われていましたが、現在は別種とされています。今回はインドのカルガモを紹介します。 アカボシカルガモ Indian S…

Knob-billed Duck コブガモ (インドの鳥その81)

今回の鳥はかなり面白い見た目のカモです。 コブガモ Knob-billed Duck (Sarkidiornis melanotos) アフリカからインド、ミャンマー、中国、そして南米に分布しています。 インドでは北部や西の乾燥地帯を除いて留鳥として広く見られます。 その名のとおり、…

Asian Desert Warbler サバクムシクイ (インドの鳥その80)

インドの鳥その80には、砂漠のムシクイを挙げます。 サバクムシクイ Asian Desert Warbler (Sylvia nana) 和名も学名も覚えやすいです。 この鳥、アフリカ北東部から中近東、モンゴルにかけての砂漠地帯で繁殖するそうですが、ドナウデルタのようなヨーロッ…

Ruff エリマキシギ (インドの鳥その79)

8月も終わりです。北の繁殖地から南の越冬地へ渡るシギやチドリが日本の湿地を訪れています。10月のデリー近郊の湿地ではこんなシギが見られます。 エリマキシギ Ruff (Philomachus pugnax) エリマキシギは、インドでは、西部では旅鳥、デリーを含む中部から…

Jungle Nightjar ヨタカ (インドの鳥その78)

今回はヨタカ Jungle Nightjar (Caprimulgus indicus) をご紹介します。 昔、信州でその鳴き声を聞いた記憶がありますが、日本で見たことはありませんでした。ヨタカはインドとスリランカが分布の西の端のようで、インドシナから中国、ロシア、、朝鮮、日本…

Red-necked Falcon アカガシラチョウゲンボウ (インドの鳥その77)

デリー近郊に広いサバンナが広がっており、いろいろな鳥が見られます。今回は、そこに何度か行ったのに一度だけしか見ていない鳥です。 アカガシラチョウゲンボウ Red-necked Falcon (Falco chicquera) インド亜大陸とサハラ砂漠以南のサバンナ地帯だけに分…

Inidian Thick-knee インドイシチドリ (インドの鳥その76)

チドリの仲間というと、水辺の鳥という印象ですが、こちらはチドリ目ではありますが、水辺ではなく、石ころが転がる乾燥した草地に見られます。 インドイシチドリ Indian Thick-knee (Burhinus indicus) 昼間はこんな荒れ地のようなところに静かにしていて、…

Bronze-winged Jacana アジアレンカク (インドの鳥その75)

前回のレンカクに引き続いて、インドで見られるそのお仲間を紹介します。 アジアレンカク Bronze-winged Jacana (Metopidius indicus) です。 レンカクもアジアレンカクもチドリ目レンカク科の鳥で、インドにいるレンカク科はこの2種だけです。属名も異なっ…

Pheasant-tailed Jacana レンカク (インドの鳥その74)

インドでは、日本ではとても珍しいと思っていた鳥に会えることが良くあります。 レンカク Pheasant-tailed Jacana (Hydrophasianus chirurgus) もその一つです。 50年前に、新聞記事で茨城県の涸沼にレンカクが現れたことを知り、いつか見てみたいと思ったも…

White-rumped Vulture ベンガルハゲワシ (インドの鳥その73)

インドでは、家畜の放牧が広く行われているため、その死骸を餌にするハゲワシ類が多く見られます。ハゲワシが死んだ動物を食べてくれるおかげで、自然環境が汚染されるのを防いでくれています。でも、ハゲワシ類は、家畜の病気予防のための薬剤により被害を…

Grey-headed Canary Flycatcher ハイガシラヒタキ(インドの鳥その72)

インドで鳥を見に行った時、林があるところならばだいたいどこでも出会えた印象があるのが今回の鳥です。 ハイガシラヒタキ Grey-headed Canary Flycatcher (Culicicapa ceylonensis) インド、パキスタンが分布の西の端で、アジア南部に広く分布しています。…

Blue Rock Thrush イソヒヨドリ (インドの鳥その71)

今回の鳥は イソヒヨドリ Blue Rock Thrush (Monticola solitarius) です。 世界的には旧北区と東洋区に広く分布しています。 写真の鳥は、日本でふつうにみられるイソヒヨドリと異なりますね。日本のイソヒヨドリは下面が赤褐色ですが、こちらはお腹までも…

Oriental White-eye ハイバラメジロ (インドの鳥その70)

メジロ属は、南北アメリカを除いて世界中で見られます。インドにいるメジロがこちらです。 ハイバラメジロ Oriental White-eye (Zosterops palpebrosus)ハイバラメジロは、インドでは西部の乾燥地帯を除いて留鳥として広く見られます。世界的には、東南アジ…

Brown Hawk Owl アオバズク (インドの鳥その69)

今回は、日本でも夏の青葉の季節のフクロウとしておなじみの アオバズク Brown Hawk Owl (Ninox scutulata) アオバズクを「インドの鳥」のカテゴリーとするか、「北インドの鳥」のカテゴリーとするか迷ったのですが、インドでの分布がヒマラヤ山麓部に加えて…

Grey-breasted Prinia ハイムネハウチワドリ (インドの鳥その68)

森の中だけではなく森と畑の境、いわゆるエッジは、環境の多様性が増すので、意外と鳥に出会えます。そうしたところでよくみられるのが、今回の鳥、 ハイムネハウチワドリ Grey-breasted Prinia (Prinia hodgsonii)です。 やや平べったくて薄く伸びた嘴は、…

Oriental Skylark タイワンヒバリ (インドの鳥その67)

インドで見られるヒバリの7回目は タイワンヒバリ Oriental Skylark (Alauda gulgula) です。 インド亜大陸では、スリランカも含めて留鳥として広く分布しています。北西部では繁殖のために夏鳥として渡来します。世界的には、中東からインド、インドシナ、…

Greater Short-toed Lark ヒメコウテンシ (インドの鳥その66)

インドのヒバリの6回目です。 今回は、ヒメコウテンシ Greater Short-toed Lark (Calandrella brachydactyla) です。 ヒメコウテンシは、旧北区、エチオピア区、東洋区に広く分布しています。インドでも割と広い範囲で冬鳥として見られます。中国国境に近い…

Desert Lark スナヒバリ (インドの鳥その65)

インドの鳥その65は、インド亜大陸に分布するヒバリを連続して紹介する5回目です。 前回のカンムリヒバリに続いて、パキスタンとの国境に近いインド北西部のデザート国立公園で出会ったヒバリ、 スナヒバリ Desert Lark (Ammomanes deserti) です。 北アフリ…

Crested Lark カンムリヒバリ (インドの鳥その64)

これまでインドのヒバリを3種類続けて紹介してきました。インドの乾燥したところにぴったりの鳥です。一方今日本は梅雨の真っ最中。そのジメジメが乾くよう、ヒバリシリーズを続けたいと思います。 4種目は、カンムリヒバリ Crested Lark (Galerida cristata…