鳥のくちばしの形はそれぞれ採餌習性などに応じて変わったものがあります。
スキハシコウ Asian Openbill (Anastomus oscitans) も変わった嘴の持ち主です。
8月に行ったインド南部のカルナータカ州で、営巣しているスキハシコウに会いました。
首から胸、嘴が灰色のスキハシコウ。おそらく非繁殖期の成鳥かと思います。笹やぶの中で足元に集められている小枝はおそらく巣だと思います。
隣に上面も灰色の個体が来ました。こちらは幼鳥かと思います。
こちらには繁殖羽の成鳥が来ました。先ほどの成鳥より上体は白く、嘴も淡い黄色です。脚はピンク色です。嘴を見ると先のほうかその名前のとおり、やや隙間ができています。採食の時は、嘴を開いて頭ごと浅い水の中に突っ込んで泥の中で餌を探し、餌が嘴に当たれば、ばくっと閉じてしまうそうです。
スキハシコウはインドからインドシナ半島にかけて生息します。インドでは平地に広く分布します。多くの地域で留鳥ですが、一部では冬に移動するようです。
それにしても嘴に隙間があるほうが良い理由がよくわかりません。タンザニアにはアフリカのスキハシコウがいました。嘴の形にはそれなりの理由があるのでしょうね。