鳥さん天国 -Chronicles of bird paradise-

野鳥大好き人間が暮らしたインドとインドネシアで出会った鳥たちを紹介しています。

Black-breasted Weaver ノドグロコウヨウジャク (インドの鳥その115)

前回に続いて集団で巣を作るコウヨウジャクの仲間を紹介します。

今回はノドグロコウヨウジャク Black-breasted Weaver (Ploceus benghalensis) です。

ノドグロコウヨウジャクは、ほぼインドとその周辺にのみ分布するインド亜大陸の固有種といってもいい種です。インドでは留鳥として主に中部の平原に分布し、水の近くでよく見られます。

繁殖期の雄はこのように鮮やかな黄色いキャップをかぶっています。ふわっとしたフェルトのキャップみたいです。顔も喉も胸も黒いですが、顔と喉が白い個体群もあるようです。

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雌と幼鳥そして非繁殖期の雄は、こちらの写真のように、目の前半分に黄色みのある白い眉斑、黄色い顎線があります。胸の黒い色は小さかったりぼやけたりしています。

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こちらの写真は嘴の色の感じから幼鳥と思われます。

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ノドグロコウヨウジャクはアシ原に集団で巣を作ります。巣の材料はアシの葉と泥だそうです。

Baya Weaver キムネコウヨウジャク (インドの鳥その114)

インドなど熱帯アジアでは、村落の近くで高い木にたくさんの鳥の巣がぶら下がっているのを見ることがあります。

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これはキムネコウヨウジャク Baya Weaver (Ploceus philippinus) の巣です。このように集団で団地を造ります。

 

こちらの写真がキムネコウヨウジャクの雄です。頭と胸が鮮やかな黄色で顔と喉が黒いです。全長は15㎝で、スズメと同じくらいの鳥です。

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キムネコウヨウジャクの雄は複数の巣を作り、雌を巣に惹きつけます。交尾した後は雄は別の雌にアタックしまた交尾します。いわゆる一夫多妻です。

雌は卵を産み雛を育てます。雄は巣作りと雌との交尾に全精力をつぎ込むようです。

こちらは若い雌と思われます。嘴の感じがその年生まれのようです。

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巣作り中の雄。丸く膨らんだところが卵を産み雛を育てる部屋。入口は下側に作られ、外敵が侵入しにくいようになっています。

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キムネコウヨウジャクは、インドから東南アジアにかけて生息します。学名にはphilippinusとありますが、フィリピンにはいないようです。

White-browed Wagtail オオハクセキレイ (インドの鳥その113)

前回でインドのタヒバリの仲間の紹介をひとまず終わりとします。今回はタヒバリに近縁なセキレイの仲間を紹介します。

オオハクセキレイ White-browed Wagtail (Motacilla maderaspatensis) です。

オオハクセキレイといいながら、見た目はセグロセキレイに似ています。

インドの図鑑によると、全長は21㎝とされています。インドのハクセキレイは19㎝とされていますので、オオハクセキレイはハクセキレイより大型です。一方、日本の図鑑ではセグロセキレイ、ハクセキレイともに全長21㎝とされています。

セグロセキレイはほぼ日本の固有種です。オオハクセキレイもインド亜大陸の固有種です。インドでは留鳥として全国的に見られます。

写真のように、頭から上面と胸にかけてはきれいな黒色をしています。お腹と尾の下面は白く、太い眉斑は真っ白です。大雨覆いの白い帯も目立ちます。

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日本のセグロセキレイの場合、喉に白斑があるのですが、オオハクセキレイは喉は黒く白斑はありません。目の下に白い線が見えるのですが、これは個体差なのか、すべての個体の眼の下が白いのかについてはよく知りません。

和名のオオハクセキレイより、オオセグロセキレイとしたほうがピンとくる感じです。

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インドではいろいろなところで見られます。河原や水のそばで見ることが多く、単独で見られるのがほとんどという印象です。

Richard's Pipit マミジロタヒバリ (インドの鳥その112)

今回もインドのタヒバリの続きです。

マミジロタヒバリ Richard's Pipit (Anthus richardi)

職場の敷地に広がる草原を歩くマミジロタヒバリです。

ヨーロッパから中国、モンゴル、韓国、インド、インドシナにかけて分布します。インドでは冬鳥として広く見られます。日本では旅鳥として、主に西日本お日本海の島で見られるようです。

全長17㎝ほどの割と大きいタヒバリで、脚の長いのが草地を歩くのに適しているようです。すくっと立つことが多いイメージです。短めの眉斑があります。

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喉が白く、胸から腹にかけては白っぽくてほとんど斑がありません。胸に細かな縦斑がまばらに見えます。嘴は長く細いです。

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こちらはウッタラカンド州の西のコルベット国立公園で会った個体です。中雨覆の暗色の羽の形が下向きの矢印のように尖っているのがわかります。草原の中で頭を低くして採食することが多いです。

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こちらはデリー近郊にいた個体です。後趾の長い爪が見えます。

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顔のアップ。黄褐色の温かみのある色をしています。背中の細かい縦斑もわかります。

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Long-billed Pipit ハシナガビンズイ (インドの鳥その111)

今回もインドのPipit 。

ハシナガビンズイ Long-billed Pipit (Anthus similis)

こうして写真を見ると、タヒバリとかビンズイというよりは、ツグミ類の雰囲気もあります。10月終わりのデリー近郊での写真です。全長20㎝という大きさとこの長い嘴は、これがビンズイの仲間かというくらい衝撃的でした。

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上面は灰色で、上面も下面も目立った縦斑がありません。目先は暗色で、大きく四角い眉斑があります。乾燥して開けたところを好むようです。

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アフリカから中東、インドにかけて生息しています。インド亜大陸では、パキスタンとインドの高原に留鳥として見られ、北部の平原に冬鳥として移動してきます。ヒマラヤでは夏鳥として繁殖します。

Water Pipit サメイロタヒバリ (インドの鳥その110)

今回もインドのタヒバリ類の続きです。

ラジャスタン州の乾燥地帯にある小さな池でのこと。いかにも乾燥したところの鳥という、灰色の地味な鳥が水を飲みにペアで現れました。

サメイロタヒバリ Water Pipit (Anthus spinoletta) です。

はっきりとした眉斑。上面に淡いぼんやりとした縦斑があります。全長は15㎝で、タヒバリとほぼ同じです。なかなかかわいい顔をしています。

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下面の縦斑もタヒバリに比べて淡くぼんやりしています。脚の色が肉色のタヒバリに対して、サメイロタヒバリの脚は黒い色をしています。インドでもこの時しか見たことがありません。

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サメイロタヒバリは、ヨーロッパ南部で繁殖し、パキスタンやインドに冬鳥として渡ってきます。インドでは、パキスタンに近い西部や北部で見られるようです。

Tawny Pipit ムジタヒバリ (インドの鳥その109)

インドのタヒバリの続きです。

今回は、ムジタヒバリ Tawny Pipit (Anthus campestris) です。

全長16cm、前回のヒメマミジロタヒバリより大きいタヒバリです。嘴は長め。広く長い明瞭な眉斑があります。目先に暗色斑。過眼線は明瞭です。背や胸の斑はあまり目立ちません。この写真は地元ウッタラカンド州で会った個体です。

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こちらはラジャスタン州で会った個体。眉斑が非常に目立ちます。

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こちらはデリー近郊で会った個体。やや褐色味が強いです。

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ムジタヒバリは、ヨーロッパから、アフリカ北部、中東、インド、モンゴルに分布しており、インドでは冬鳥として、主として北西部で見られます。