インドの鳥 Birds of India
バードウォッチャーの憧れの鳥として最も人気のある種類といえば、ヤイロチョウは代表的なものでしょう。私もそうですが、この仲間はなかなか見ることができません。私は、日本では姿はおろか、声さえも聴いたことがありません。 インドの図鑑には5種のヤイ…
今回はインドの平原に普通に見られる小鳥を紹介します。 クロノビタキ Pied Bush Chat (Saxicola caprata) ヒタキ科ノビタキ属 インドでは留鳥として広く分布しています。比較的開けた平野の藪で見られます。 世界的にはアジアの熱帯・亜熱帯の開けた場所に…
今日はインドの平原で見られる猛禽を紹介します。 メジロサシバ White-eyed Buzzard (Butastur teesa) ある年の10月、デリー近郊の乾いた平原で、見晴らしの良い木の上で獲物を探していると思われるメジロサシバの成鳥がいました。その名のとおり、透明感の…
コウライウグイスは、目にも鮮やかな黄色の体が美しい鳥です。 インドコウライウグイス Indian Golden Oriole (Oriolus kundoo) は、以前はヨーロッパのコウライウグイス Eurasian Golden Oriole (Oriolus oriolus)の亜種とされていましたが、最近は独立した…
ヒメヤマセミ Pied Kingfisher Ceryle rodis は、白と黒の鹿の子まだらがはっきりしていて、すっきりと見えるカワセミです。大きさは25㎝で、カワセミ(16㎝)とヤマセミ(41㎝)のちょうど中間くらいです。 雄は胸に日本の帯があります。 この個体は雄で10…
今回はノビタキ African Stonechat (Saxicola torquatus) です。 日本では夏鳥として夏のスキー場の草原でさえずる個体によく出合うイメージです。 こちらはインド南部ケララ州で1月に出会った雄です。顔の部分は真っ黒ですが、頭は色あせています。日本の夏…
7月も下旬となり、暑さの続くこの頃です。今回は涼しげな姿をした小鳥を紹介したいと思いました。 マユヒタキ Ultramarine Flycatcher (Ficedula superciliaris) 雄はこの通り深い青い色をした上面ときれいな白色の下面が美しい涼しげなコントラストを見せて…
前回に続いて集団で巣を作るコウヨウジャクの仲間を紹介します。 今回はノドグロコウヨウジャク Black-breasted Weaver (Ploceus benghalensis) です。 ノドグロコウヨウジャクは、ほぼインドとその周辺にのみ分布するインド亜大陸の固有種といってもいい種…
インドなど熱帯アジアでは、村落の近くで高い木にたくさんの鳥の巣がぶら下がっているのを見ることがあります。 これはキムネコウヨウジャク Baya Weaver (Ploceus philippinus) の巣です。このように集団で団地を造ります。 こちらの写真がキムネコウヨウジ…
前回でインドのタヒバリの仲間の紹介をひとまず終わりとします。今回はタヒバリに近縁なセキレイの仲間を紹介します。 オオハクセキレイ White-browed Wagtail (Motacilla maderaspatensis) です。 オオハクセキレイといいながら、見た目はセグロセキレイに…
今回もインドのタヒバリの続きです。 マミジロタヒバリ Richard's Pipit (Anthus richardi) 職場の敷地に広がる草原を歩くマミジロタヒバリです。 ヨーロッパから中国、モンゴル、韓国、インド、インドシナにかけて分布します。インドでは冬鳥として広く見ら…
今回もインドのPipit 。 ハシナガビンズイ Long-billed Pipit (Anthus similis) こうして写真を見ると、タヒバリとかビンズイというよりは、ツグミ類の雰囲気もあります。10月終わりのデリー近郊での写真です。全長20㎝という大きさとこの長い嘴は、これがビ…
今回もインドのタヒバリ類の続きです。 ラジャスタン州の乾燥地帯にある小さな池でのこと。いかにも乾燥したところの鳥という、灰色の地味な鳥が水を飲みにペアで現れました。 サメイロタヒバリ Water Pipit (Anthus spinoletta) です。 はっきりとした眉斑…
インドのタヒバリの続きです。 今回は、ムジタヒバリ Tawny Pipit (Anthus campestris) です。 全長16cm、前回のヒメマミジロタヒバリより大きいタヒバリです。嘴は長め。広く長い明瞭な眉斑があります。目先に暗色斑。過眼線は明瞭です。背や胸の斑はあま…
インドのタヒバリの仲間の続きです。 今回は、ヒメマミジロタヒバリ Paddyfield Pipit (Anthus rufulus)です。 全長15㎝、ビンズイと同じくらいの大きさの小型のタヒバリです。 インド北部ウッタラカンド州の首都デラドゥン市近郊の河原で見たヒメマミジロタ…
インドではタヒバリの仲間が多く見られますが、どれも似たような見た目なので識別には苦労します。そんな、セキレイ科タヒバリ属の鳥を少し紹介していこうと思います。 まずは日本でもおなじみのビンズイ Olive-backed Pipit (Anthus hodgsoni) ビンズイはア…
インドで鳥を見ていると大型の鷲に出会うことが割に普通にあるような気がします。ハゲワシ類はもちろんですが、イヌワシの仲間も。 イヌワシ属で最も普通に見られるのが ソウゲンワシ Steppe Eagle (Aquila nipalensis) です。 大きな体を、不釣り合いに見え…
インド北部ウッタラカンド州の貯水池では、冬になると越冬のためにやってくる鳥たちでとても賑やかになります。冬のある日、大きなカモメが水辺に佇んでいました。 オオズグロカモメ Pallas's Gull (Ichthyaetus ichthyaetus) です。 頭が黒い繁殖羽の成鳥で…
今回は水辺の貴婦人ともいえる優雅な鳥を紹介します。 ソリハシセイタカシギ Pied Avocet (Recurvirostra avosetta) です。 インド西部ラジャスタン州タール・チャパール野生生物保護区の湿地に佇むソリハシセイタカシギ 大晦日の日でした。 真っ白な体と黒…
今回はメジロガモを紹介します。 メジロガモ Ferruginous Duck (Aythya nyroca) は、インドでは北のカシミールやラダックでは繁殖し、インド各地に冬鳥としてやってきます。世界的にはヨーロッパからカスピ海沿岸、中国西部にかけての地域で繁殖し、ヨーロッ…
今回のインドの鳥はクロトキ Black-headed Ibis (Threskiornis melanocephalus) です。 インドからインドシナ、インドネシアに分布し、インドでは東部や北西部を除き全国的に留鳥として見られ、一部の地方では冬鳥として記録されています。 このように首から…
インドアカガシラサギ Indian Pond Heron (Ardeola grayii) は、留鳥としてインドに広く分布し、一部季節的に移動する個体群もあるようです。 インド南部カルタータカ州の道路わきの池で、ホテイアオイが群生する水面で獲物を探しているインドアカガシラサギ…
インドの鳥その100はコウノトリの仲間のシロエリコウです。 シロエリコウ Wooly-necked Stork (Ciconia episcopus) インド北部ウッタラカンド州の貯水池周辺の森の木のてっぺんに休んでいるシロエリコウがいました。時期は9月です。シロエリコウはインドでは…
今は寒い冬の季節。感染症対策の中で渡り鳥をなかなか見に行きづらい状況ですので、もう少しインドの冬の渡り鳥を続けます。 アカツクシガモ Ruddy Shelduck (Tadorna ferruginea) ヒマラヤで繁殖し、インドには全国的に冬鳥として渡来します。北のラダック…
冬、日本に渡来するガンを見るのは楽しいものです。インドを代表するガンはまさにこれ、インドガン Bar-headed Goose (Anser indicus) です。 昨日紹介したアカハシハジロと同じ貯水池にインドガンも越冬のためやってきます。 大きさはマガンと同じかやや小…
インド北部ウッタラカンド州の貯水池では、冬になるといろいろなカモたちがやってきます。ここで初めて見てうれしかったのが今回の鳥です。 アカハシハジロ Red-crested Pochard (Netta rufina) 50年ほど前の高校生の頃、福井県の三方五湖にアカハシハジロが…
インドでとてもかわいい小鳥と思うのが今回の種です。 ヒメコノハドリ Common Iora (Aegisthina tiphia) 全長14㎝。スズメくらいの大きさの小鳥です。枝の絡み合ったようなところにいることが多いので、割と見ずらい鳥という印象です。 これは、インド北部ウ…
インド西部ラジャスタン州タールチャパールの保護区で会った鷲の群れです。 カラフトワシ Greater Spotted Eagle (Clanga clanga) あまり高くない木の上で休んでいる6羽の鷲が見えます。 暗色の虹彩、黄色い蝋膜と口角、口角は目の中心部あたりまでです。鼻…
カワリサバクヒタキ Variable Wheatear (Oenanthe picata)は、「変わり」というその名のとおり、羽色の異なる亜種があります。 カワリサバクヒタキは、中東からインドにかけて分布しており3亜種があるとされています。インドでは冬鳥として主に西部の砂漠や…
今回はインドでいろいろな種類が見られるチメドリの仲間です。いわゆるBabblerは全体が灰色っぽく体の色が一様なものがほとんどです。こちらもその一つ。 スジカブリヤブチメドリ Common Babbler (Turdoides caudata) 英名に比べて何とも奇妙な感じの和名で…