インドではタヒバリの仲間が多く見られますが、どれも似たような見た目なので識別には苦労します。そんな、セキレイ科タヒバリ属の鳥を少し紹介していこうと思います。
まずは日本でもおなじみのビンズイ Olive-backed Pipit (Anthus hodgsoni)
ビンズイはアジア北部で繁殖し、インド、東南アジア、中国北部で越冬します。
インドではヒマラヤで繁殖し、北西部や南東部を除いた広い地域で冬鳥として見られます。日本では四国以北のわりと標高の高い地域で繁殖し、冬は標高の低い地域に移動します。
その名のとおり上面がオリーブ緑色で背に暗褐色の縦斑があります。淡色の明瞭な眉斑があり、目の後方に小さな白い斑と黒い斑があります。下面は白っぽく、胸と脇にはっきりとした黒の縦斑があります。
写真はインド北部ウッタラカンド州で11月に見られたビンズイです。全長が15㎝でこの仲間としては小さいほうです。針葉樹の先にとまっています。
こちらはウッタラカンド州東部で1月に見た個体。電線にとまって地上の餌を探しているのでしょうか。
こちらは11月に北東部の西ベンガル州でのもの。ホテルの芝生で餌を探していました。
ビンズイは、顔がかわいく、何となくすらっとした体つきをしているところが好きです。