今回はノビタキ African Stonechat (Saxicola torquatus) です。
日本では夏鳥として夏のスキー場の草原でさえずる個体によく出合うイメージです。
こちらはインド南部ケララ州で1月に出会った雄です。顔の部分は真っ黒ですが、頭は色あせています。日本の夏によく見る真っ黒な頭のノビタキとは違い冬羽はこんな感じです。
こちらはデリー近郊で10月に出会った個体です。やはり上面が枯れた感じの色になってます。秋の風情です。
下は北部ウッタラカンド州で12月に見た個体です。丸っこい頭とお腹がかわいらしいです。
こちらはウッタラカンド州の標高2000mほどのヒマラヤの裾で5月に見た個体。若いオスでしょうか。林道脇の電線でヒリヒリヒョーヒョーとフルートのような声で囀っていました。
本当にずいぶん長い時間囀り続けていました。
ノビタキはアフリカからヨーロッパ、アジアにかけて広く分布しています。インド亜大陸ではパキスタン西部やヒマラヤで繁殖し、冬はインド各地に広く見られます。繁殖は標高の高い地域で行い、寒くなってくると低いところへ移動するようです。
ここでの名称は日本鳥類目録第7版に準拠していますが、最近の分類ではアフリカの個体群は別種になっているようなので、第8版の目録では名称が変わるかもしれませんね。