インド北部ウッタラカンド州の貯水池では、冬になると越冬のためにやってくる鳥たちでとても賑やかになります。冬のある日、大きなカモメが水辺に佇んでいました。
オオズグロカモメ Pallas's Gull (Ichthyaetus ichthyaetus) です。
頭が黒い繁殖羽の成鳥です。目の周り後半が白く縁どられ、その顔を特徴的にしています。全長69㎝の大型のカモメです。近くにいるのは全長42㎝のチャガシラカモメ Brown-headed Gull です。大きさの差が歴然です。
オオズグロカモメは四角い頭をしていて、その頂は目の後ろでとんがっています。嘴と脚は黄色、嘴の先に黒い点と赤い輪があります。
オオズグロカモメは、ロシア南部とモンゴルで繁殖し、冬はヨーロッパ、地中海、アラビア半島、インド、中国の沿岸部に渡来します。日本ではごく少数が冬に九州で見られます。熊本県の球磨川河口でこの特徴的な姿を見たことをよく覚えています。
インドでは、この北部ウッタラカンド州でしか見ていないのですが、図鑑の分布図では、海岸部を中心にインド全体で見られているようなので、このブログでは、「インドの鳥」として紹介させていただきます。