鳥さん天国 -Chronicles of bird paradise-

野鳥大好き人間が暮らしたインドとインドネシアで出会った鳥たちを紹介しています。

Cattle Egret アマサギ (インドの鳥その60)

6月になりました。

インドに来て間もなく、6月のインドは非常に暑い、日本ではまず経験したことがない40度越えが普通という日々。この頃に非常に印象に残っているのがここで紹介するこの鳥、アマサギ Cattle Egret (Bubulcus ibis) です。

朝早いのにギラギラ照り付ける太陽。職場の敷地内を歩いていた時に見たのがこの光景でした。屋外に設置された古びた蛇口から水がしたたり落ちていました。1羽のきれいなアマサギがそこにずっとへばりついて、水を飲んだり浴びたりして涼んでいます。

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こんな様子を見ると、蛇口を開けたのもこのアマサギではないかと考えてしまいました。一心に水を見つめています。

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あれっ蜂が…

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アマサギは、家畜と一緒に見られるのが普通です。家畜の動きによって草むらから飛び出す虫やカエルを餌とするからです。

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繁殖期のアマサギの頭や胸はきれいなクリームがかったオレンジ色になります。

非繁殖期は下の写真のように全体が白くなります。嘴は黄色です。草地や耕地で群れでエサを探します。

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アマサギは世界じゅうに分布しています。2つの亜種とされており、インドに生息するのは日本で見られるのと同じアマサギ(Eastern Cattle Egret (Bubulcus ibis coromandus))とされ、西はパキスタンから、東南アジア、中国、オーストラリア、ニュージーランドまで分布します。インドでは標高1800メートル以下の地域に留鳥として広く分布します。

 

もう一つの亜種はニシアマサギ(Western Cattle Egret (B.i.ibis)で、ヨーロッパ、南北アメリカに分布しており、東のアマサギと比べて嘴の色が赤みがかってます。

 

アマサギは、漢字では亜麻鷺とされ、その名前は、植物のアマ(種から亜麻仁油ができる)の亜麻に由来し、種や油の黄褐色の色から来ているとの説や、飴から来ているとの説があるそうです。

 

ちなみに中国の図鑑では、牛背鷺と書かれています。