北インドの公園や家の庭で、花のあるところには、小さくてカラフルなタイヨウチョウが見られます。
良く見られるのは、2014年5月13日の「インドの鳥 その8」で紹介したムラサキタイヨウチョウ (Purple Sunbird)と、
今回ここで紹介するキゴシタイヨウチョウ Crimson Sunbird (Aethopyga siparaja) です。
黒っぽい紫色のムラサキタイヨウチョウと真っ赤なキゴシタイヨウチョウとが真っ赤な花に群がっている時もあり、とても華やかです。
キゴシタイヨウチョウのオスはこのように体の上半分が真っ赤で、和名のとおり背に鮮やかな黄色のパッチがあります(写真には写りませんでしたが)。頭のてっぺんの紫色に輝くキャップもおしゃれです。
南米のハチドリのように花の蜜を求めて激しく飛び回ります。休む時はちょっと奥に引っ込むことが多く撮影は難しい。尾が長いのがわかりますね。
こちらはオスの若鳥です。メスのようなオリーブ色の体にオス成鳥の持つ上面の赤や尾羽の付け根のターコイスブルーの色が浮かんでいます。
一度、一人が花を手に持ってもう一人がカメラを構えている二人組がいて、キゴシタイヨウチョウがその花の蜜を吸いに来たのを見たことがあります。
キゴシタイヨウチョウは、北インドのヒマラヤのふもとに留鳥として見られるほか、東北部の平原に冬鳥として見られます。
中国と東南アジアにも分布しており、インドネシアのカリマンタンとスマトラでも見たことがあります。
普通の鳥なんですが、見るとうれしくなります。