鳥さん天国 -Chronicles of bird paradise-

野鳥大好き人間が暮らしたインドとインドネシアで出会った鳥たちを紹介しています。

Plaintive Cuckoo ヒメカッコウ(ジャワの鳥その32)

高地の茶畑あたりで最も目立つ鳥はこのヒメカッコウ Plaintive Cuckoo でしょう。
英名のplaintive(悲しげな)が示す通り、そのmournful(フィールドガイドではその鳴き声を、「悲しみに沈んだ、痛ましい」と表現)な、わあわあ泣きわめくような鳴き声がいつも響き渡ってこの鳥の存在がわかります。歩いている間中声が聞こえるので、頭の中にこの鳴き声がいつまでも残っていました。確かに、夜中に激しい夫婦げんかをして泣きわめいている女性の泣き声という感じです。同じように、北米にいるMourning Doveナゲキバトというハトもその鳴き声を嘆き声としてつけられた名前ですね。

ところどころ木が生えているお茶畑のような、開けた植生にすむ鳥です。

写真で見ると、眼球がわりと飛び出ているのがわかります。視野を広く保てるのでしょう。

西はインド東部からインドシナ、東はスラウェシ島まで広く分布しています。インドネシアでは、ジャワをはじめ、スマトラ、ボルネオ、バリ、スラウェシのどの島でも見られました。ところが、どこで鳴いているのかわかりづらく、なかなか写真にとれませんでした。スマトラ島で簡易な電線にとまって鳴いているところにたまたま出会い写真にとることができたのが今回掲載の写真です。ジャカルタ郊外の高地の茶畑でよく見た印象が強いので、ジャワの鳥として掲載しました。