鳥さん天国 -Chronicles of bird paradise-

野鳥大好き人間が暮らしたインドとインドネシアで出会った鳥たちを紹介しています。

Tanjung Puting National Park, Kalimantan タンジュンプティン国立公園

今回からカリマンタンの鳥に移ります。

実は、カリマンタンへはあまり鳥見に行ったことがありません。理由は、旅行者が探鳥できるような、アクセスの良いところ、宿泊設備のあるところ、ガイドがいそうなところがほとんど見つからなかったからです。ボルネオ島の鳥ならば、マレーシア側のサバ州に見に行く人が圧倒的に多いのではないでしょうか。

Tanjung Puting National Park, Central Kalimantan, Indonesia, is my favorite destination.
そんなカリマンタンで、唯一鳥を見にいたのは中央カリマンタン州のタンジュンプティン国立公園です。初めて行った時がジャカルタ在住の日本人に呼びかけがあった年末の旅行会に参加した時ですが、川を舟で上りながらオランウータンやテングザル、たくさんのサイチョウが見られたので、その後一人で2度ここを訪問してしまいました。

次回からタンジュンプティンの鳥を紹介しますが、今回は、主にアクセスについて書くことにします。

ジャカルタを早朝の飛行機で出てPankalen Bun パンカランブンまで直行で行けました。その空港から車で30分ほど乗って船着き場のあるクマイKumaiまで行き、そこでクロトック klotok というという木造船に乗り込みます。10人以上乗れる大きな船もあれば、数人用の小さな船もあります。

写真の目的地キャンプリーキーCamp Leakeyまで、セコニエル川を上っていきます。

キャンプリーキーは、オランウータンの研究施設で、森の中に餌付けの場所があって観光客は、餌の時間にその場所まで案内され、集まってくるオランウータンを見ることができます。クマイからキャンプリーキーまでの間に、タンジュンハラパンTanjung Harapan ポンドックタングイPondok Tanguiの2か所でもオランウータンの餌付けを見ることができます。


舳先にいすを置いてコーヒーを飲んだりお菓子を食べたりしながらのんびりと鳥見を楽しみます。サイチョウやヒロハシの仲間、コウハシショウビンなどたくさんの鳥が出てきます。ただ、舟の上なので、三脚がないと撮影ができない私のデジスコだと、ほとんど鳥の写真は撮れません。


トイレとシャワーが船尾についています。川の水を使います。もちろん水洗。


夜は川岸や大きな木のそばに船を留めて、甲板に覆いをつけて布団を敷いて寝ます。一人だと広々としてゆったりと寝られます。何ともぜいたくな気分。



ろうそくを灯して夕食。

舟の食事はとても充実してます。魚、肉、野菜もたっぷり、それにご飯、新鮮なフルーツも必ず出してくれました。


写真上部に見える皿には私が船から釣った小さな川魚が2匹。夕食前に釣ってすぐ、から揚げにして出してくれました。



気持ちの良い朝です。



上陸すると森の中には、ウツボカズラが結構あります。土壌の栄養はあまり良くないのでしょう。


キャンプリーキーのオランウータン。これだけ大きいのが目の前にいるとどうしても緊張します。
川べりでは野生のオランウータンが顔を出すこともあり、舟から見えます。

ここのすごいのは、貴重な野生のテングザル Proboscis Monkeyがたくさん見られること。オスは長い鼻と膨れたお腹が特徴です。木の上から豪快に川にジャンプするやつも時々います。夜は川べりの木の上で家族単位で寝ていました。子供を大切そうに抱いて寝る母親猿が印象的でした。