鳥さん天国 -Chronicles of bird paradise-

野鳥大好き人間が暮らしたインドとインドネシアで出会った鳥たちを紹介しています。

Slaty-breasted Rail ハシナガクイナ (スマトラの鳥その8)

良く晴れた朝、ガイドのパク・スバンディ、宿で会ったオランダ人鳥仲間とクリンチ山の登山道入り口へ向かう途中の草原で、かすかにクルッというような声を聞いたような気がしたので、声のした方を見ていました。

丈の高い萱のような植生の中で何やら動くもの、クイナが草原の脇のあぜ道に顔を出しましたがまたすぐ草の中に。先を行っていた二人に電話で知らせ、三人で見ていました。

なかなか草の外に出て来てくれませんが、やぶの隙間から見えるのを見つけることができました。赤褐色の頭、背に白と黒の斑点、赤い長い嘴、灰色の胸、Slaty-breasted Rail ハシナガクイナです。

ちょっと距離が離れていたのですが、ちょうど日があたってくれていたおかげで、デジスコで何とか撮影できました。

赤い長い嘴が印象的です。見えたと思ったらまた隠れて、また戻ってきます。もしかしたらと思ったら、時々黒い丸いものがちょろちょろするのに気がつきました。

なんと、黒くてまん丸い毛糸玉のようなひな鳥が3羽見えました。どうやら雛に餌を運んできているようです。鳥の家族の幸せな(?)ひと時を垣間見ることができました。

このクイナは、東南アジアに比較的広く分布し、インドネシアでは、スマトラとボルネオ、ジャワ、バリの4島で見られます。ただしかなりシャイな鳥なので見ることは難しいようです。