鳥さん天国 -Chronicles of bird paradise-

野鳥大好き人間が暮らしたインドとインドネシアで出会った鳥たちを紹介しています。

Fire-tufted Barbet アカフサゴシキドリ (スマトラの鳥その5)

ゴシキドリの仲間は、緑色の体に赤や黄色、青などの原色の配色が目立つ、いかにも熱帯の鳥といった感じの派手な色合いの鳥です。
嘴ががっしりとしていて、これでキツツキのように木に自分で巣穴を掘って利用します。

インドネシアには16種類のゴシキドリがいます。スマトラ島に8種、ボルネオ島に9種、ジャワ島に4種です。

Fire-tufted Barbetアカフサゴシキドリは、その名のとおり、嘴の上の顔の前に房のような赤い飾りを持ってます。全長30cmほどのわりと大きな鳥です。


この写真は、スマトラ島の北部クリンチ・スブラト国立公園で出会った個体です。向こう側から太陽の光が透けてくる木の中にいたので、光の状態があまり良くないのですが、なかなか派手な顔の模様はよくわかります。五色の鳥という感じですね。


緑の体はこうして木の葉の中に入ってしまうと見つけにくくなります。
アカフサゴシキドリは良く鳴くので、森ではこの鳥のギギギギというセミのような声がよく聞こえます。


この写真は、ジャカルタ近郊のグデ山で出会った個体です。アカフサゴシキドリは、インドネシアでの分布はスマトラ島のみなのですが、なぜか、2007年頃からここグデ山で見られるようになったと、ガイドのインドラが話していました。自然に分布を広げたというよりも、鳥を飼うことが盛んなインドネシアですので、こうした派手な鳥は人気があるでしょうから、いわゆる篭脱けが定着したのかもしれません。

がっしりとした嘴はとても頑丈そうで、これだけ大きな鳥が使える穴をあけるのに向いてるんでしょうね。

なお、最後のグデ山の個体はかすかに頭の上に赤がみえる雄で、最初の2枚のクリンチ・スブラトの個体は雌です。