鳥さん天国 -Chronicles of bird paradise-

野鳥大好き人間が暮らしたインドとインドネシアで出会った鳥たちを紹介しています。

White-throated Kingfisher アオショウビン(スマトラの鳥その1)

今回からスマトラに移ります。
スマトラ島はインドネシアの一番西にある島で、世界で6番目に大きい島です。スマトラ島には赤道と東経100度の線が走っています。
この島は、鉱物資源が豊富で早くから開発が進み、また、ゴムやオイルパームの農園開発もたいへん進んでいるため、森林が相当少なくなっています。このため、鳥はもとより、ゾウやサイ、トラといった大型哺乳類の数も著しく減少しています。スマトラ島に残された国立公園がかろうじて野生動物の個体群を支えています。
スマトラを特徴づけるのはサイチョウ類で、インドネシアの島で最も多い10種類のサイチョウが見られます。残念ながら撮影はできませんでした。

スマトラの鳥の最初は、White-throated Kingfisher アオショウビンのご紹介としました。
ジャワ島ではジャワショウビン Javan Kingfisherという固有のカワセミがいます(正確には、ジャワとバリに生息)。アオショウビンは、ジャワ島のジャワショウビンあるいはナンヨウショウビンCollared Kingfisherのニッチをスマトラで確保しているようです。ジャワやカリマンタンでは普通に見るナンヨウショウビンがスマトラでは見られません。アオショウビンはナンヨウショウビンよりやや大きく、ナンヨウショウビンと同様、ちょっと開けた林でトカゲやカエルを食べています。

最初はもっと近くにいたのですが、カメラをセットした途端移動されて離れてしまいました。でもその色合いがわかるので紹介させていただきます。胸からお腹にかけての白色が英名の由来で、体の赤褐色とコントラストがいいです。

体の上面はこのように輝くような青色をしていて、これが和名の由来です。なかなか派手な色彩のカワセミです。
この写真はスマトラ島北部のクリンチ山(グヌン・クリンチ)国立公園で出会ったものです。スマトラ島の東南に端にあるワイカンバス国立公園でも見られました。

この種は、東ヨーロッパからインド亜大陸、東南アジア、フィリピンにかけて広く分布しています。