グデ山の登山道は、ポピュラーな滝への道との分岐を過ぎるといよいよ険しさを増し、2000mを超えて登っていきます。
今回の鳥Javan Cochoa (ジャワミヤマツグミ)は、滝との分岐点からその上の温泉滝との間の森林にいる鳥です。
周囲の木の高さが結構高くなっており、その上のほうに飛んできた黒っぽい鳥がそうでした。でも撮影できそうなところには来てくれません。そのうち、ふっと藪に飛び込んだと思ったらまた飛び立ちました。飛び込んだあたりをよおく見てみると、何やら茶色っぽい鳥が枝や葉の向こうにかろうじて見えます。
なんとJavan Cochoaの幼鳥がいるではありませんか。
成鳥は全身が深い青色をした、「青い鳥」ですが、巣立ちした幼鳥はこのように暗い茶褐色のまだら模様をしています。日齢が進むと背中の青がきれいになっていくようですが、この個体の背中はまだ黒味の強い青のような感じです。
森の中の藪にじっと身を潜めて親が餌を持ってきてくれるのを待っているようです。
親鳥はちらっとしか見られませんでしたが、幼鳥を見つけられ、しかも写真まで撮らせてもらえて幸運でした。
Cochoa属はちょっと太めのツグミの仲間で、世界に4種しかおらず、そのうち2種がインドネシアに固有種としています。ジャワのみにいるこのジャワミヤマツグミと、スマトラのみにいるスマトラミヤマツグミです。「深山ツグミ」の名のとおり、いずれも高い山の森林にひっそりと暮らしていて、見るのが容易ではありません。これ以外の2種はヒマラヤとその周辺の山に分布しています。
スマトラではグヌンロイサー国立公園でチャレンジしたのですが、結局見られませんでした。