鳥さん天国 -Chronicles of bird paradise-

野鳥大好き人間が暮らしたインドとインドネシアで出会った鳥たちを紹介しています。

Coppersmith Barbet ムネアカゴシキドリ(ジャワの鳥その8)

ゴシキドリ(五色鳥)は、おおむね緑色のボディに、和名のとおり赤、青、黄色、黒のカラフルなパッチが顔に貼られたような鳥です。

丸っこい体に大きな嘴を持ち、キツツキのように木に穴を掘って巣にします。木の実が好きで実のあるところに集まります。特徴のある声で長く鳴くので、その存在は割とわかりやすいのですが、緑色の体は木の中に溶け込んで、意外と見つけにくい鳥です。

このムネアカゴシキドリCoppersmith Barbetは、ジャカルタの市内にふつうにみられます。朝も昼もトックトックトックトックという金属を打っているような鳥とは思えない声はすぐわかります。その名のとおり胸や顔の赤が美しい。英名は、coppersmith(銅細工師)が槌で銅板を打っている音のような鳴き声からきています。

全長15㎝程で、ゴシキドリの中では最小です。

ジャカルタの中心モナスの公園で見たこの鳥は、甘えた声を出しているメスのところに餌の木の実を嘴にくわえてやってきて、なんと餌をくわえながら交尾しました。続けて雌が餌を要求する声を出すのですが、さらに2度餌をくわえたまま交尾した後、やっと雌に餌を渡しました。

鳥の場合、交尾の主導権は雌が握ることが多いと思っていたのですが、この個体は逆でした。餌を渡した後、肩で息をしていたのが笑ってしまいました。

がっしりとした嘴です。

インドからインドシナ、フィリピンまで広く分布しており、インドネシアではスマトラとジャワにいます。