鳥さん天国 -Chronicles of bird paradise-

野鳥大好き人間が暮らしたインドとインドネシアで出会った鳥たちを紹介しています。

ベアクスクスBear Cuscus - Marsupial in Sulawesi

今回紹介するのは鳥ではなく哺乳類です。
スラウェシ島は、東南アジアの要素であるサルの仲間とオーストラリアの要素である有袋類、つまりカンガルーのようにお腹の袋で赤ちゃんを育てる動物の両方が生息する不思議なところです。それゆえ、ウォレシア Wallaceaという独特の動物地理区の区分がされています。
中央スラウェシの山道を登っていくと、木の上に何やら黒い塊が見えました。熊のような丸い頭の動物が木の上でじっとしています。
ベアクスクス Bear Cuscusです。スラウェシの山地の森林にのみ生息する有袋類の一種です。
全体は濃い茶色で、コアラのような鼻をしています。尻尾は見えなかったのですが、いわゆるクスクスの尻尾で、細く毛がなく、木の枝に巻きつくことができるようになっているということです。

何やらのんびり昼寝をしていたようですが、我々に気づいて気にしているようです。緑の虹彩と小さな瞳がクスクスらしいかもしれません。

表情が何とも言えない味を感じます。

いわゆるクスクスらしいクスクスもスラウェシで見ているのですが、このベアクスクスを見た時は、クスクスの仲間ということがなかなか頭に浮かんできませんでした。何とも不思議な動物です。