8月のインド北西部ヒマラヤに近いラダックです。
キガシラセキレイ Citrine Wagtail (Motacilla citreola)の成鳥繁殖羽が見られました。
頭部から首、胸、腹にかけて鮮やかな黄色です。ちょっと頭のてっぺんが白っぽいのが気にはなります。インドでは2つの亜種があるそうで、こちらは上面の色が黒いので、M. citreola Calcarataのようです。基亜種のM. c. citreolaの上面は灰色だそうです。
10月のインドの首都デリー近郊ではこうした非繁殖期の姿のほうが普通です。
非繁殖期のキガシラセキレイとツメナガセキレイとの区別は、耳羽を囲んだ目から眉
を通ってアルファベットの "C" の文字が見えるのがCitrineの C 、すなわちキガシラセキレイといわれています。上面は灰色です。
これもキガシラセキレイの非繁殖羽で、顔の黄色が薄いです。
こちらは上面は灰色で、顔の黄色はかなり残っていますが、耳羽の色は淡くなっています。
キガシラセキレイは、シベリア北西部、中国北西部から中央アジアで繁殖し、冬はパキスタンからインド、中国までの南アジアで越冬します。日本では数少ない旅鳥です。
インドでは、ヒマラヤで繁殖し、冬は全国で見られます。